2008年5月の、ある日、ある夜。
三軒茶屋の韓国料理店「paku-paku(パクパク)」で、チョレギサラダ、キムチ、ナムル、ダッカルビ、海鮮チヂミ、キムチチゲ鍋を、大量のビールとマッコリとともに、みんなで楽しんだ。
店を出てあたりをしばらく歩いているとき、会社設立にあたって社名をどうすべきか、少し話題にのぼった。
そのとき、一軒のラーメン屋が目にとまった。
店の名前は「幻」だった。
ある人がいった。「"まぼろし"でいいじゃん」。
約一か月後、2008年6月。
社名は本当に「まぼろし」でよいのか、月島の海鮮料理店で、あらためて検討した。
店の名は、冬場のあんこう鍋がつとに有名な「ほていさん」である。
夏は海鮮焼きを供する。大ぶりに切られた大量の刺身盛り合わせのあと、さらに食べ切れないほどの殻つきホタテ、ウニの貝焼き、車海老、大あさり、サザエの壷焼きに苦悶しながら、話し合っていた。
ある人がいった。「色即是空、空即是色。この世はすべて、まぼろし(イリュージョン)だ」。
そして、2008年11月1日。
会社の登記簿には、墨痕(ぼっこん)鮮やかに「株式会社まぼろし」の文字が記されていた。
※五十音順
全ての従業員がその能力を十分に発揮できるように雇用環境の整備を行うとともに、子育て世代の従業員が仕事と子育てを両立できるようにするため、次のように行動計画を策定する。
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